芝生の種類と特徴

芝生は2種類に大別されます。すこし文章が長いですがお付き合いください。
芝生には暖地型と寒地型があります。暑さに強いが冬眠する、暖地型芝生は日本芝(野芝、高麗芝、姫高麗芝)のほかに涼しい気候を好む、西洋芝のバミューダグラス類(ティフトン系芝)などがあり、日本では暖地型の芝生がおもに使われ、寒地型で は西洋芝が含まれ、ベントグラス類、フェスク類、ライグラス類、ブルーグラス類等があります。

暖地型芝生の特徴

●草丈が低く横に広がる、ほふく茎で広がります。
●生育適温は20℃~35℃以上で10℃以下になると生育が停止

●冬季は葉表面が黄金色で冬を越します、寒さや風、乾燥で冬は休眠状態になります。春になれば新芽が生育を始めます。

・ノシバの特徴

  • 1:暖地型芝、北港道南部~九州,朝鮮,中国東部に分布する。耐寒性は最強である。ノシバは耐寒性が強く、葉が幅広い。
  • 2:草丈10~20cm程度,長いほふく茎により広がり成長する。
  • 3:環境適応性が高く,やせ地にもよく耐えて生育する。
  • 4:踏付けにも強く,利用の激しい芝生や,面積の広い地表面保護の管理的などの利用に適し、日本庭園にもちいられてきた。
  • 5:春の芽ぶきが遅いが、耐寒性が高い反面,寒さに対する適応があるのだが秋の枯れが早く近年緑色保持性の高い品種の育成も進められている.

・高麗芝の特徴

  • 1:九州南西部~東南アジア、インドにかけて分布。沿岸地に自生があり、耐塩性が高い。
  • 2:休眠性が浅く、冬季の緑色保持性は高い。反面、耐寒性はやや劣る、利用可能地域も東北南
  • 3:ノシバに比べ小柄で、草丈5~15cm程度、ほふく茎の分枝が多く、緻密な美しい芝生をつくる。ノシバよりやや弱い性質、ノシバとビロードシバの中間。
  • 4:日本では北海道を除き、一般芝生、競技場芝生等として広く利用されている種類。 

・姫高麗芝の特徴

高麗芝の中では最も葉が細く、密生度が非常に高く、美しいターフを形成する為、個人宅の庭やゴルフ場のグリーンに多く利用されます。普通高麗に比べ、刈り込み頻度が多くなります。ホームセンターなどで庭園用として販売されています。

・ティフトン(バミューダグラス)グラスの特徴

  • 1:生育適温が高く、生長は暖地型芝草では最も繁殖力が強い品種です。バミューダグラス名のUSA原産です。
  • 2:関東以南の温暖地に限られる、冬季の休眠期間が長く寒地型芝草をオーバーシードして利用することがある。
  • 3:運動競技場、校庭緑化にも多く用いられています。生長が早い為、刈り込み頻度が他の品種に比べ高くなりますので芝生を良い状態を保つには管理が大切になります。
  • 4:踏圧に強く、葉は繊細で葉色も濃く色保持が長いのが特徴です。

寒地型芝生の特徴

●起源はヨーロッパにあり、株立ちで成長します。
●生育適温は15℃~20℃で冬季は生育が止まり休眠致します。

●秋の気温が下がった頃より生育が早くなります。乾燥に弱いものが多いので管理面では日本芝よりも手がかかります。しかし、暖地型と違い冬も美しい緑を保ち日照不足にも耐え、種子で簡単に増やすことができる、などの長所があります。

 
・ベントグラス・・・
刈りこみに耐え、繊細で上質な葉で芝生を形成。ゴルフ場のグリーンに多く使用されている。欠点は根が浅いため乾燥や暑さ、踏圧に弱い。
・フェスク類・・・・・
株立ち性の品種で、混植に使用(ベント、ブルーグラス等)乾燥と日陰に強く環境適用がある。
・ライグラス類・・・
株立ち性、発芽、生育が早くオーバーシードに利用される。
・ブルーグラス・・・
寒冷地で使用されていて寒耐性に優れているのだが半面暑さには弱い。